冬至とは、一年でもっとも昼が短くて夜が長い日です。
この記事では、冬至について次の内容をお伝えします。
- 2023年の冬至の日付と意味
- 冬至の七十二候(食べ物や行事など)
冬至は昼が短いので何となくさみしい感じがしますが、本当はとってもにぎやかで楽しい行事がたくさんある日だということが理解できます。
冬至(とうじ)とは?
冬至とは、一年でもっとも昼が短く、夜が長い日です。
これから少しずつ昼間の時間が長くなっていきます。
古代では、冬至が一年のはじまりでした。
2023年はいつ?
- 2023年の冬至は12月22日
冬至の日にちは天文学的に決まり、毎年12月21日か22日です。

なぜ夜が長いの?
冬至のころに夜が長くなる理由は、地球の回転軸が傾いているからです。
傾きが太陽の方に向いている時期は、暑くて昼が長くなります。
反対に、太陽と逆の方に向いている時期は、寒くて昼が短くなります。
二十四節気と七十二候
日本には、春夏秋冬の四季だけではなく、二十四の気という季節と、七十二の候という季節があります。
七十二候は、旬の食べものや行事、旬の句など季節の移ろいを細やかに表現しています。
ここからは、冬至はどんな時季なのか、七十二候(初候・次候・末候)で詳しくお伝えします。
冬至「初候」第六十四候
【新暦】12月22日~26日ごろ
・乃東生ず(なつかれくさしょうず)
【意味】夏枯草が目を出す
旬の句
沓軋り 現れしアイヌと 氷下魚釣る(三鬼)
旬の食べ物
【柚子(ゆず)】冬の鍋や焼き魚にも使いますが、冬至といえば柚子湯。ユズの強い香りで邪気を払い、身を清める意味があります。ユズ湯につかりながら、「一陽来復(いちようらいふく)」と唱えると、幸せを呼ぶといわれています。
【マグロ(くろまぐろ)】本来の旬は冬です。マグロの名の由来は、目も背も黒いから「真黒」といいいます。縄文時代の貝塚から骨が出土するほど古くから日本人が食べてきた魚です。
旬の花木
【千両・万両】冬に真っ赤に熟す果実が美しい植物です。めでたく景気のいい名前の植物のため、商売繫盛を願った正月の飾りとして使われます。
旬の野鳥
【こげら】国内で見られるきつつきの中でもっとも小さな、すずめほどの大きさで、灰褐色と白の縞模様の羽をしているきれいな鳥です。メスに求愛する時は一秒に二十回も木をつつき、森に響かせます。
主な記念日
- 12月22日 改正民法公布記念日
- 12月23日 東京タワー完成の日
- 12月24日 クリスマス・イヴ
- 12月25日 クリスマス
- 12月26日 プロ野球誕生の日
冬至「次候」第六十五候
【新暦】12月27日~31日ごろ
・麋角解つる(さわしかのつのおつる)
【意味】大鹿が角を落とす
旬のうた
夜もすがら 鹿はとよめて 朝霧に たふとく白く 立ちにけるかも(名塚節)
旬の食べ物
【カボチャ】冬至には「ん」のつくものを食べると運気が上がるといわれています。カボチャは南京と書いて「なんきん」と読み、「ん」が2つもつきます。冬至の日にビタミンCが豊富なカボチャを食べるとかぜをひかないといわれています。
【おなが】真っ黒い頭と水色の羽で尾はスラっと伸びています。つがい同士では「チューイ、ピューイ」ときれいな声で鳴き、警戒している時は「ギューイ」としゃがれた声で鳴きます。
旬の行事
【歳の市】正月を迎えるための買い物でにぎわう歳の市では、門松や松飾り、しめ縄や鏡餅などが売られます。東京では古くから浅草観音の境内がにぎわいました。正月飾りを売ることを「飾売(かざりうり)」といいます。
【おせち料理】おせち料理は年神様のお供え物。本来は五段が主流でしたが現代では四段や三段と簡素化しています。それぞれのお重の具材にはすべて意味があります。
【おせち料理】壱の重(一段目)ご祝儀
- 数の子 ニシンの卵は数が多いので「子孫繁栄」
- 黒豆 「まめ」に働き、「まめ」に暮らせるように
- 田作り 田畑の肥料になるイワシは「五穀豊穣」
- 紅白かまぼこ 紅白でめでたく、半円形は「日の出」
- 伊達巻 巻物の形で「学業成就」
- 錦玉子 金銀の錦のようでおめでたい
- 栗金団(くりきんとん) 栗は「勝ち栗」。「金団」と書き、「金運上昇」
【おせち料理】「弐の重(二段目)口取り
- 紅白なます 紅白の彩りがめでたい
- 海老 エビのように腰が曲がるまで「延命長寿」
- 昆布巻き よろ「こぶ」にかけて「一家発展」
【おせち料理】参の重(3段目)煮しめ
- レンコン 穴から将来の見通しがよく「順風満帆」
- 里芋 多くの子芋がつくように「子孫繁栄」
- ゴボウ ゴボウのように根を張り「細く長く幸せに」
- ニンジン 梅の花に似せた梅ニンジンではなやかに
主な記念日
- 12月27日 浅草仲見世記念日
- 12月28日 身体検査の日
- 12月29日 清水トンネル貫通記念日
- 12月30日 地下鉄記念日
- 12月31日 大晦日
冬至「末候」第六十六候
【新暦】1月1日~5日ごろ
・雪下麦を出だす(ゆきわたりてむぎいずる)
【意味】雪の下で麦が芽を出す。
旬の句
生きながら 一つに氷る 海鼠かな(芭蕉)
旬の食べ物
【伊勢海老】古くから正月など大切な席に供されてきました。長く伸びたヒゲを長生きの象徴に見立てて長寿祝いの縁起物としています。
【雑煮(ぞうに)】1月1日~3日は、お餅をいれた雑煮を食べます。お餅は「ハレ」の食べ物で、他の産物とともに年神様にお供えをします。西日本は「白みそ仕立ての丸もち」、東日本は「すまし汁の角もち」。あん餅雑煮、のり雑煮、ブリやサケ、とり肉などを使う地域もあります。
旬の行事
【除夜の鐘】除夜の鐘は大晦日から元旦にかけての深夜に梵鐘(ぼんしょう)を百八回鳴らします。理由は、人間の煩悩の数という説や四苦八苦(4×9)+(8×9)=108という説がありますがはっきりしたことは不明です。
【年越しそば】大みそかに食べる年越しそばは、一年を締めくくる年の瀬の風物詩。細く長く幸せに暮らせますように、との願いが込められています。年越しそばは縁起物ですが、幸せを「祝う」のではなく「祈る」料理なので、おせち料理とは違い、喪中の家庭でも食べることができます。
【元旦】一年の初めの日、一月一日のこと。「元旦」と「正月」では意味が違います。「元旦」は元日の朝のことを意味します。年賀状に「元日」と書かずに「元旦」と書くのは相手に朝届くことを想定しています。
【初夢】縁起のよい初夢といえば「一富士二鷹三茄子」(いちふじにたかさんなすび)」。見たいと思ってもなかなか見れないものです。そんな時は、七福神が乗る宝舟の絵を枕の下に置いて寝るとよいそうです。
*絵には次のような回文を書いておきます。(回文とは、上から読んでも下から読んでも同じになる言葉です)
主な記念日
- 1月1日 元日
- 1月2日 初夢の日
- 1月3日 戊辰戦争開戦の日
- 1月4日 石の日
- 1月5日 いちご世代の日
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冬至とは まとめ
最後までお読みいただきありがとうございました。
冬至は、一年でもっとも昼が短く夜が長い日ですが、実はとってもにぎやかな時期だということがおわかりいただけたと思います。
楽しい行事がたくさんありますが、すべての行事に意味があるので心をこめて行っていきたいですね。
コメント
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