親の介護に限界を感じている。
でも施設に入れるのはまだ早いのではないか・・・。
そう悩まれている方に、現役ケアマネージャーがアドバイスします。
この記事では、「親の介護」施設入所の時期はいつ?罪悪感はいらない!についてお伝えします。
「親の介護」施設入所の時期はいつ?

親の施設入所はいつ頃考えればいいの?
親の介護で施設入所を考える時期はいつなのでしょうか。
「あらゆるサービスを利用しながら在宅介護をしてきたけど、もう限界・・」
そう感じるようになった時、初めて施設入所について考える家族も少なくありません。
あるいは、本人の状態が大きく変わったり、入院先から直接施設に入所する場合もあります。
高齢になると、今は元気でも心配事が次から次へと起こってきます。
特にお一人暮らしの高齢者の家族は、ずっと心配が続くことがあります。
元気なうちに施設を決める?

親はまだ元気なのに、今から施設を決めるの?
元気なうちに施設を決めることはとても大切なことです。
施設はまだまだ先と思っている矢先に重大な事が起きて、急いで施設を探すことがよくあります。
急いで施設を探すことになると本人や家族の希望ではなく、とにかく空いている施設を重点的に探すことになります。
そして本人が自分の目で確かめたり、複数の施設を比べて決めることも殆どできません。
本来なら自分が生活する場所は自分で決めたいと誰もが思っているはずです。
思いがけないケガや骨折、急に認知症が進んでしまい仕方なく施設入所するのではなく、自分の意思で決めることが理想です。
元気なうちに見学をして、申し込みだけでもしておくと安心して在宅生活が送れます。
すでに認知症が進んでしまい、家族がすべて決めなければいけない場合は、できる限り本人に合う施設を選んでください。
認知症の方も、施設の雰囲気や職員の対応次第でおだやかに生活できることがあります。
施設選びはケアマネジャーとよく相談して決めることをおすすめします。
ケアマネジャーの対応は?
担当のケアマネジャーの対応はいかがでしょうか。
ケアマネージャーは地域の施設については網羅しているので、親の施設入所を考える時は、先ずは担当のケアマネジャーに相談して下さい。
ケアマネジャーは、家族から施設入所の相談があった場合は、なるべく本人の生活パターンに合った複数の施設に問い合わせをします。
- 空いている部屋はあるのか?
- 費用は?
- 入所者の状態は?
条件が揃っていたら、とりあえず部屋の確保をしてもらい家族に見学に行って頂きます。
ケアマネジャー
中には、しっかり施設を探さずに早めに決めてしまおうとするケアマネジャーもたまにいますがケアマネジャーの対応が気に入らなければ、いつでもケアマネジャーを交代してもらうことができます。
ケアマネージャを交代してもらう時は、同じ事業所の管理者に申し出るか、言い難い場合は地域包括支援センターに相談すれば、新しいケアマネージャーを紹介してくれます。
*地域包括支援センターの役割については、こちらの記事をどうぞ
「親の介護」いつまで続くの?疲れが原因で起こる問題と知っておきたい3つのポイント!
親の施設入所で悩んでいる時に、一番頼りになるのがケアマネジャーなので、日頃から本人のことや家族の事情もしっかり伝えておくことはとても大切です。
払い続けることはできる?

施設の費用をずっと払い続けるお金はありますか?
施設入所の相談があった時に、ケアマネジャーが最初に考えることは施設にかかる費用です。
払い続けることができるお金は、いくらありますか?
施設に入所している間は、ずっと施設にかかる費用を払い続けなければいけません。
なので、ケアマネジャーには本人の所得や家族が払える金額をできる限り正確に伝えて下さい。
お金はプライベートなことなので伝えるのは嫌だと思うかもしれませんが、確実に払える金額が分からないと施設を探すことができません。
入所中に施設の費用が払えなくなって退所される方もいます。
そんなことがないように、最初にしっかり費用について話し合いをして下さい。
いざという時はケアマネジャーに気軽に相談ができるように、日頃から家族の方もケアマネージャーと話をする機会を持っておくことをおすすめします。
施設入所後も家族のサポートが必要?

施設に入所した後も家族のサポートは必要なの?
親の介護で大変な思いをされた家族は、施設入所が決まるとホッとされます。
心配し続けて心身ともに疲れ切っている家族は、やっと安心することができます。
でも、ちょっと待って下さい。
本人の気持ちはどうなのでしょうか。
施設に入所したばかりの本人は、家族の気持ちとはまったく逆で、初めての場所と慣れないスタッフに不安が募る一方です。
しばらくの間は、家に帰りたいと言ったり施設の不満を言い続けるかもしれません。
本人が施設に慣れるまで、家族が頻回に会いに行ったり、電話で毎日家族の声を聞かせてあげて下さい。
施設入所後も家族がしっかりサポートすることで、本人はやっと落ち着くことができるのです。
本人にとって一番心が安らぐのは家族の存在です。
施設に入所したら終わりではなく、入所後もずっと本人に寄り添っていくことが大切です。
帰宅願望はどうする?

家に帰りたいと言いだしたらどうすればいいの?
施設入所後に、本人が自宅に帰りたいと言うことがよくあります。
長年住み慣れた家から、まったく知らない場所に突然引っ越してきたわけですから帰宅願望があっても当然です。
でも、本人の帰宅願望に対しては、あまり大げさに考えすぎないようにして、本人の話に耳を傾けてあげて下さい。
さみしい気持ちに寄り添ってあげると本人の気持ちが落ち着いて、思ったより早く施設に慣れることがあります。
罪悪感はいらない!

施設に入れるのは親がかわいそう
親を施設に入れることに罪悪感はいりません。
家族は誰よりも親のことを思い、できる限り幸せであってほしいと願いながら、今まで一生懸命介護をしてきたはずです。
施設に入ることは決して悪いことではありません。
家で介護をしていると、親に対して感情的になり強く当たってしまい、後で後悔するようなこともあると思います。
入所がきっかけで、本人との間に適当な距離感を保てるようになり、親子関係が改善されることがあります。
適当な距離感は、親子関係を悪化させないためにとても大切なことです。
親のために一生懸命になりすぎると精神的に余裕がなくなって気持ちのコントロールができなくなり、些細なことで親に強く当たり、親子関係が悪くなる場合があります。
本人も認知症で自分の気持ちを上手く表現することができなくなり、介護者に向かって無神経なことを言い続けることがあるかもしれません。
精神的に余裕があれば笑い飛ばせることも、疲れ切っていると許すことができなくなるのです。
まだ元気だけど、1人暮らしが心配になってきたら、一度施設の見学をしてみてはいかがでしょうか。
元気な高齢者向けの施設はたくさんあります。
みんな生き生きして、安心して暮らしています。
施設に入れたことで罪悪感を持つ必要はありません。
どうぞ家族の方もおだやかな生活を取り戻して幸せな生活を送って下さい。
【親の介護】施設入所の時期はいつ?罪悪感はいらない!まとめ
親の施設入所がきっかけで家族関係が戻り、以前のように笑って話せるようになるといいですね。
限界を感じる前に施設入所を検討してみてください。
高齢者施設の種類や選び方がわかるおすすめの本はこちらです。
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