この記事では、小雪(しょうせつ)について解説します。
- 小雪の意味と2023年の日にち
- 七十二候で小雪の特徴がわかる
- 小雪の時季に書く手紙の文例
小雪の意味や七十二候を知ることで、小雪とはどんな時季なのかを理解することができます。
小雪(しょうせつ)とは?
小雪とは、寒さが進み、そろそろ雪が降りはじめる頃のことです。
とはいえ、寒さはそこまでではなく、雪もさほど大きくありません。
小春日和の穏やかな日は、犬や猫たちが日当たりの良い場所を見つけて、気持ちよさそうにまどろんでいます。
小雪はお日様のありがたみを感じる季節です。
2023年はいつ?
- 2023年の「小雪」は11月22日
- (期間)2023年11月22日~12月6日ごろ
二十四節気と七十ニ候
「気候」という言葉は、二十四節気の「気」と、七十二候の「候」から生まれました。
自然の豊かな恵みをを感じる「二十四節気」と「七十二候」の特徴をお伝えします。
二十四節気(にじゅうしせっき)の特徴
二十四節気とは、1年を24に区切ったものです。
- 太陽の動きをもとに決める
- 冬至、夏至、春分、秋分の「二至ニ分」と、それぞれの中間に、立春、立夏、立秋、立冬の「四立」を設け、あわせて八節を中心に太陽の節目を24に分けた
- ひとつの節気は約15日間だが、日付は年によって1日前後の差がある(国立天文台暦計算室)
- 「小雪」「雨水」などの名前をつけ自然現象の変化を表現している
- 区切った理由は農作業の目安にするため
【二十四節気の一覧表】
旧暦 | 節気 | 中気 |
一月 | 立春(りっしゅん) | 雨水(うすい) |
二月 | 啓蟄(けいちつ) | 春分(しゅんぶん) |
三月 | 清明(せいめい) | 穀雨(こくう) |
四月 | 立夏(りっか) | 小満(しょうまん) |
五月 | 芒種(ぼうしゅ) | 夏至(げし) |
六月 | 小暑(しょうしょ) | 大暑(たいしょ) |
七月 | 立秋(りっしゅう) | 処暑(しょしょ) |
八月 | 白露(はくろ) | 秋分(しゅうぶん) |
九月 | 寒露(かんろ) | 霜降(そうこう) |
十月 | 立冬(りっとう) | 小雪(しょうせつ) |
十一月 | 大雪(たいせつ) | 冬至(とうじ) |
十二月 | 小寒(しょうかん) | 大寒(だいかん) |
七十ニ候(しちじゅうにこう)の特徴
七十ニ候とは、二十四節気をさらに3つに分け、約5日ごとに自然界の変化をとらえ名前をつけたものです。
- ひとつの候はおおよそ5日間。
- 1年を72等分した暦。
- 一つの節気「初候・次候・末候」
- 花や鳥や草木などの季節のできごとを、そのまま名前にしている。
- 田植えや稲刈りの時期など農作業の目安にする。
雑節(ざっせつ)
雑節とは、日本人の暮らしに寄り添った、季節の重要な目印です。
- 節分・彼岸・社日・八十八夜・入梅・半夏至・土用・二百十日・二百二十日。
七十二候で小雪の特徴がわかる
七十二候には、初候・次候・末候の3つの候があり、動植物の動きや身近な自然現象などの変化を細かくとらえ、そのまま名前にしています。
なので、七十二候をみれば小雪とはどんな時季なのかがおわかり頂けると思います。
では小雪の七十二候を順番にお伝えしますね。
小雪「初候」第五十八候
【新暦】 11月22日~26日ごろ
・虹蔵不見(にじかくれてみえず)
【意味】虹を見かけなくなる。
旬の句
神無月 ふくら雀ぞ 先づ寒き (基角)
旬のうた
神な月 時雨もいまだ ふらなくにかねてうつろふ 神なびのもり
(読人不知 古今和歌集)
(意味)10月だというのに時雨もまだ降らない。時雨が降る前から色づきはじめているよ。神南備山は。
旬の行事
新嘗祭(にいなめさい)11月23日は宮中行事のひとつである「新嘗祭」の祭日でした。戦後のGHQによる民主化政策により、現在の「勤労感謝の日」に変更されました。
その年に収穫された新米や新酒を天地の神様に捧げる新嘗祭の行事は、今でも宮中や伊勢神宮などの神社で行われています。
旬の草花
【野茨(のいばら)】5月~6月ごろに香りのいい白い花を咲かせた後、晩秋から初冬のころ、野茨は小ぶりで光沢のある赤い実をつけます。実は果実酒にしたり、乾燥させて便秘や利尿の薬にも使われています。
旬の食材
【くえ】旬は秋から春で、全長1メートル以上の大きい魚で上品な旨味を持つ白身です。くえといえば鍋が有名で、唐津(佐賀県)で、11月2日~4日の秋の例大祭で、くえの姿煮を食べるのがならわしです。
主な記念日
- 11月22日 いい夫婦の日
- 11月23日 勤労感謝の日
- 11月24日 和食の日
- 11月25日 ハイビジョンの日
- 11月26日 ペンの日
小雪「次候」第五十九候
【新暦】 11月27日~12月1日ごろ
・朔風払葉(さくふうはをはらう)
【意味】北風が木の葉を払い落とすころ。
*朔風とは、北という意味で木枯らしのことです。
旬の句
北風や 石を敷きたる ロシア町(虚子)
候のことば
【木枯らし】 北風、木枯らし、空っ風。初冬に吹く冷たい風は、木の葉を吹き飛ばしてしまいます。山を越えて吹き付けてくる群馬の上州の空っ風が有名です。
旬の草花
【やつで】 大きな手の平に似た葉は先が8本前後に分かれ、縁起のいい八と数えて八手(やつで)と名付けた。別名を「天狗羽団扇(てんぐのはうちわ)」といい厄除けに用いられることもある。初冬には、花びら5つの白い小花が玉のように咲きます。
旬の野鳥
【かわせみ】「渓流の宝石」と呼ばれる印象的な青い美しい鳥です。爽やかな夏の渓流にも映える鳥ですが、白い雪の中を飛ぶ姿は美しさが際立ちます。
旬の食材
【白菜】鍋料理の具材としてかかすことのできない冬の野菜。日本では漬物以外はあまり生で食べることはありませんが、アメリカではサラダとして生のまま利用されています。
【ほうれん草】旬は11月~1月で別名「冬葉」と呼ばれ、冬のほうれん草は夏よりもビタミンCが3倍アップし鉄分も豊富で貧血予防になる。
主な記念日
- 11月27日 ノーベル賞制定記念日
- 11月28日 太平洋記念日
- 11月29日 ダンスの日
- 11月30日 シルバーラブの日
- 12月1日 映画の日
小雪「末候」第六十候
【新暦】12月2日~6日ごろ
・橘始開(たちばなはじめてきなり)
【意味】橘の実がだんだん黄色くなってくるころ。
*冬でもあおあおとした常緑樹で、万葉集にも登場します。
旬の句
青き葉の 添ふ橘の 実の割かれ(草城)
候のことば
【橘(たちばな)】古くから日本に自生していた常緑の木。「古事記」や「日本書紀」において不老不死の実として登場し、冬でも葉があおあおとして、まばゆい黄色の実をつけることから、枯れることをしらない永遠の象徴のように映っていました。
旬の花木
【橘(たちばな】日本古来からあり「万葉集」にも多くうたわれていた由緒ある植物です。かつては平安京紫宸殿に植えられており、現在では京都御所に植えられています。ひな人形のひな壇にも飾られています。
旬の鳥
【鴨(かも)・鴛鴦(おしどり)】鴨は晩秋に北国からやって来て春になると戻っていきます。繁殖期の雄は橙色を基調とした美しい羽を持ち「万葉集」の中でも詠まれています。中のいい夫婦のことを「おしどり夫婦」と言いますが、実際には毎年新しいつがいを作っています。
旬の食材
【河豚(ふぐ)】別名てっぽうと呼ばれ、あたると死ぬことが別名の由来です。「てっさ」は「てっぽう」の刺身です。
【牡蛎(かき)】海のミルク」といわれる牡蛎の旬は冬で、産地は広島県や宮城県が有名です。魚介類を生で食べない欧米でも、牡蛎は生で食されており、日本では縄文時代から食べられていたといわれています。
【橙(だいだい)】冬を過ぎても果実が落ちない柑橘類で、「代々」実ることからこの名がつきました。縁起物として鏡餅や正月飾りに使われます。
旬の行事
【あえのこと】12月5日ごろ奥能登で行なわれる祭りで、田の神様にその年の収穫を感謝し翌年の豊作を祈ります。「あえ」はごちそう、「こと」は祭りを意味します。
【ひょうたん祭り】12月の第一日曜日に大分県の柴山八幡社で行われます。頭には巨大なひょうたんを冠り、足には約130㎝のおおわらじを履いたひょうたん様が、町を練り歩いて人々に御神酒をふるまう不思議な祭りです。
主な記念日
- 12月2日 日本人宇宙飛行記念日
- 12月3日 妻の日
- 12月4日 血清療法の日
- 12月5日 国際ボランティアデー
- 12月6日 音の日
小雪の時季に書く手紙の文例
小雪の候のように、「・・・の候」とつく挨拶は、時候のあいさつの中で最もていねいな言葉です。
手紙が相手に与える印象はとても大切なので適切に使いたいですね。
ここでは、小雪の時候の例文をご紹介します。
*書き出し
ビジネスや公的な手紙
- 拝啓 小雪の候、貴社におかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
- 拝啓 小雪の候、貴社におかれましては、いよいよご隆盛の由、心からお喜び申し上げます。
- 拝啓 小雪の候、貴社におかれましては、ますますご繁栄の段、慶賀の至りに存じます。
*貴社とは、会社の尊敬語です。
目上の方への手紙
- 拝啓 小雪の候、○○様におかれましてはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
- 拝啓 小雪のみぎり、皆様にはいよいよご清祥のことと拝察いたしております。
- 拝啓 小雪の候、ご家族の皆様におかれましてはますますご壮健のこといと存じます。
*小雪の候→「小雪のみぎり」「小雪の折」に変えて使うこともできます。
親しい方へのあいさつ
- 晩秋の候、皆様にはお元気でお過ごしのことと存じます。
- 木枯らしの冷たさが身にしみる今日このごろ。
- 早いもので今年も一年のしめくくりの月となりました。 結びのあいさつ
- 冬めく風も吹きはじめました。お風邪などひかれませんように。
- 追々寒さが厳しくなりますが、どうぞつつがなくお過ごしください。
- 今年は冬の訪れが早いと聞きます。お体を大切にお過ごしください。
小雪とは まとめ
最後までお読みいただきありがとうございました。
二十四節気の一つである「小雪」についてご紹介しました。
小春日和の暖かい日は、ゆっくりと歩いて自然の声に耳を傾けながら季節の深みを味わってみませんか?
コメント
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